2026年度シラバス

科目コード
4410260
科目名
公共哲学
担当教員
山脇 直司
単位数
2
担当形態
単独
教員の免許状取得のための
選択科目
実務内容

教職に関する科目
教科及び教科の指導法に関する科目(中学校 社会、高等学校 公民)
施行規則に定める 科目区分又は事項等
教科に関する専門的事項 ・「哲学、倫理学、宗教学」 ・「哲学、倫理学、宗教学、心理学」
学位授与の方針と関係
DP2.共生社会創造のために、教育、福祉、環境、国際関係、スポーツ身体表現、等の専門的知見を得ることができる(専門知) DP4.個人や社会にとって必要な課題の解決のため、自律的な課題探究能力を身につけ実践することができる(実践力)
授業のテーマ及び到達目標
公共哲学とは、「市民的な連帯や共感、批判的な相互の討論にもとづいて公共性の蘇生をめざし、学際的な観点に立って、人々に社会的な活動の参加や貢献を呼びかけようとする実践的哲学」と『広辞苑』第7版に記されていますし、私なりには、「より善き公正な社会を追究しつつ、現下で起こっている緊急の公共的問題について当事者意識を持つ市民(the public)と共に論考する実践的哲学」とも定義できます。
そのような学問のエキスを習得するために、公共哲学の人間観?社会観を把握した上で、倫理や福祉の意味や、科学技術の進歩が人間を本当に幸福にしたかなどを考え直し、さらに平和の意味、関係修復(話し合い、罪と償いと赦し)などについて、理想と現実のギャップを超えて学んでもらいたいと思います。
授業の概要
まず、シラバスに沿った形でのオンデマンドの授業とテキストで公共哲学のエキスを学んでください。その上で、学習指導書に記されたレポート課題を提出してください。提出したレポートはポイントをおさえて添削しお返しします。レポートが合格したら、今度は科目修得試験を提出してください。
授業計画
授業計画
第1回
テーマ①:個人と社会のかかわり方の諸類型と共生社会を成り立たせる人間関係と倫理について。シラバス:第1回~第5回 テキスト:『社会とどうかかわるか』の第1章から第3章まで、『公共哲学からの応答』第1章、参考書 『共生科学の構築のために』16-27頁。 到達目標(何を学ぶか):滅私奉公、滅公奉私ないし活私滅公、活私開公、無私開公ないし滅私開公というライフスタイルが教育、福祉などの分野で様々な事例をもとに発見できることを学ぶ。そして、前の二つに比して、なぜ活私開公と無私開公いうライフスタイルの組み合わせが理想的だと考えるの か、その理由を理解しつつ、それに対応する倫理について学ぶ。 学修の進め方(どう学ぶか):『社会とどうかかわるか』の第1章から第3章まで、『公共哲学からの応答』第1章、『共生社会の構築のために』16-27頁に目を通したうえで、スクーリングに臨むこと。 研究課題:どのようにしたら「善き公正な人間関係が可能か」をよく考えること
第2回
同上
第3回
同上
第4回
同上
第5回
同上
第6回
テーマ②:福祉の意味を考え直すシラバス:第6回~第7回 テキスト:『社会とどうかかわるか』109-118頁。参考書『共生社会の構築のために』28-33頁。 到達目標(何を学ぶか):福祉は広い意味で幸福を意味し、共生社会を目指すうえで、勝ち組?負け組をつくらないための「共福」や「共苦」の考えが必要なことや、消極的福祉と積極的福祉の両立をめざなければならないことを学ぶ。 学修の進め方(どう学ぶか):『社会とどうかかわるか』109-118頁。参考書『共生社会の構築のために』28-33頁に目を通したうえで、スクーリングに臨むこと。 研究課題:どうしたら「共福」社会が可能になるかをよく考えること。
第7回
同上
第8回
テーマ③: 科学と技術の進歩と人類の幸福の関係を学び直すシラバス:第8回~第9回 テキスト:『公共哲学からの応答』第3章など。 到達目標(何を学ぶか):科学や技術の進歩は、人々の社会生活を便利にしている一方で、現在の世界情勢を見れば判るように、人々を大量に殺傷する武器の進歩と結びついている。この点に着目しながら、科学技術から受けた恩恵と悪用の歴史と現実について学ぶ。 学修の進め方(どう学ぶか):『公共哲学からの応答』第3章118頁から120頁までに目を通し、問題意識を深めてスクーリングに臨むこと。 研究課題:どうしたら、科学?技術の進歩を全人類の幸福に向かわせることができるかをよく考えること。
第9回
同上
第10回
テーマ④:平和の深い意味を学び直すシラバス:第10回~第11回 テキスト:『社会とどうかかわるか』119-165頁、参考書『共生科学の構築のために』34-45頁 到達目標(何を学ぶか):ユネスコ憲章の精神や人間の安全保障の考えを紹介し、紛争や戦争の要因をよく考え、それを乗り越えるためのWAについて学ぶ。 学修の進め方(どう学ぶか):上記のテキストや参考書を読み、過去に起こった戦争や現在の世界情勢をよく調べながら、スクーリングに臨むこと。 研究課題:どのようにしたら日本が世界平和に貢献できるかをよく考えること。
第11回
同上
第12回
テーマ⑤:関係修復的正義について学ぶシラバス:第12回~第13回 テキスト:公共哲学からの応答』202-214頁 到達目標(何を学ぶか):人間は脆い存在であるために、しばしば過ちを犯す。そのような場合に、どのような正義を当てはめるべきかをめぐって、報復的正義とは異なる修復的正義について学ぶ。 学修の進め方(どう学ぶか):『公共哲学からの応答』202-214頁の目を通したうえで、スクーリングに臨むこと。 研究課題:どのようにしたら、修復的正義の実現が可能かをよく考えること。
第13回
同上
第14回
全体のまとめ:理想と現実のギャップをうめるための公共哲学の役割について考える。
第15回
同上
テキスト①
山脇直司(2008年)『社会とどうかかわるか』岩波書店(ジュニア新書)
テキスト②
山脇直司(2011年)『公共哲学からの応答』筑摩書房
参考書・参考資料等
山脇直司他(2019年)『共生社会の構築のために』星槎大学出版会
学生に対する評価
スクーリング評価(20%)、レポート評価(30%)、科目修得試験(50%)